夫が家事をしてくれない!
外で稼いでいることがそんなに偉いのか?
お金のことを言われると反論できない・・・。
近年、家事を巡った夫婦間の争いは増加傾向にあります。すなわち、家事戦争です。
一昔前では「熟年離婚」。最近では「コロナ離婚」。これらの離婚は家事が発端となっていると言っても過言ではないと思います。
本記事では、夫目線と妻目線の両方から、お互いに納得感のある落とし所を見つけたいと思います。
こんな人にオススメ!
- 夫に家事を手伝ってほしい専業主婦、共働き主婦の方
- お金のことを盾にして家事をしない夫にギャフンと言わせたい方
- 夫に家事をするように説得したい主婦の方
- 自分がお金を稼いでるから家事をしたくないと考えている夫
夫が家事をしない日本家庭は時代遅れ?
そもそもなぜ日本人には、「妻は家事、夫は仕事」という風習があるのでしょうか?
世界共通ですが、大昔から”男性は外で仕事をして金を稼ぐ”、”女性は家で家庭を守る”というように、家庭における役割が性別で分けられていました。
最近になってようやく女性が働きやすい環境が整ってきましが、
当時は女性が外で働くとなると風俗関係しかなく、非常に肩身が狭い世の中でした。
この当時の風習が根強く残ってしまっているのが、現在の日本です。
それでは外国諸国の家事事情はどうなんでしょうか?
少し古いですが、国際比較調査グループISSP (International Social Survey)が2012年に「家庭の男女の役割」に関する調査を実施しています。8年前ですが、それほど今と変わらないでしょう。
世界各国の家事に対する意識調査の結果が記されています。
原文ではありませんが、それについて評論されている記事がありますので読んでみてください。
また、ガスコンロで有名な「Rinnai」リンナイ株式会社が2018年に日本、韓国、アメリカ、ドイツ、デンマークを対象に「共働きに対する意識調査」を実施しました。
こちらにも家事に対する意識調査がなされているので是非読んでみてください。
簡潔に結論だけで言うと、
家事をしなくても許される夫の年収は?
先に言っておきますが、どんな年収でも「家事をしなくていい」ということは無い、と思います。
家事というのは、人としての生活を成立させる生きていく上で必要な「仕事」です。
本記事では、夫が家事をすべきか、すべきでないか、という議論を“ファイナンス(金銭)”の観点から考察してみようと思います。
金銭面的な観点から家事を以下の2点で考えてみます。
- ハウスキーパーなど家事代行の代金
- 機会損失(家事する時間を働いたと仮定)
家事代行の代金ってどのくらい?
日本ではあまり見かけませんが、アメリカや欧米諸国の先進国ではハウスキーパーは立派な職業の一つなんです!(ベビーシッターもしかり)
日本の文化では、他人を家に入れたくない文化なのであまり馴染みがありません。
しかし、共働き家庭が増えてきた現代社会において、家事代行への関心が高まってきています。
そこで日本の家事代行の値段を調べてみました。
家事代行の値段は1回〇〇円ではなく、1時間あたり〇〇円というスタイルをとっている企業が多いです。
おおよその価格帯は2300円〜6500円/1時間で、平均3500円/1時間のサービスが多いです。
価格帯に幅があるのは、家事代行のグレードによるものです。グレード = 質 だけでなく、
グレード = 家事代行の範囲 もあります。
定期契約や長時間契約の場合、1時間あたりの価格が安くなる傾向が見られます。
日本人が1日に家事にかける時間を4時間程度とすると、4時間×3500円=14000円/日。
平日21日間とすると、月々29万4000円です。
正確には定期契約なのでもう少し安いかもしれませんが、25万円はかかるでしょう。
お子さんがいる場合、育児の時間が加算されます。
1日あたり3時間と見積もると、3時間×3500円=1万500円/日。
月々22万500円。定期契約で20万円はかかるでしょう。
手取りの給料で25万円貰うのは簡単なことじゃありませんよね…。
上記は毎日の家事を全て代行サービスにお願いした場合です。
実際に家事代行サービスを利用する金額は月4回や8回の頻度で利用しますので、5万〜10万円ほどでしょう。
本記事では、『毎日の家事を全て代行サービスにお願いした場合』を重視します。
理由は、『家事の価値』を数値化するためです。
今回の計算結果からすると、毎日の家事の価値は、25万円(+育児20万円)になります。
機会損失とは…?
機会損失とは、稼げたかもしれないお金のことです。
家事をしている時間、家事をするために家にいる時間、これらを仕事に換算していればいくら稼ぐことが出来たでしょうか?
アルバイトの場合、時給1000円なら1日あたり4時間×1000円=4000円/日。
月々、4000円×21日=8万4000円。
派遣社員の場合、時給1400円なら時短勤務で5.5時間働けば、1日あたり5.5時間×1400円=7700円/日。月々、7700円×21日=16万1700円。フルタイムの場合、22万7850円。
ただし、年収が103万円を超えてしまう場合、世帯主の扶養控除から外れてしまうため、住民税が引かれてしまい、手取りは20万円程度になるでしょう。
正社員ともなると、勤務先によって賞与が加算されますので、もっと大きな機会損失になりますね。
家事をしなくても許される夫年収
家事代行サービス料金と機会損失を踏まえ、ファイナンスの観点から家事をしなくても(金銭的に)許される夫の年収を試算してみましょう。
許される定義として、
夫の年収 > (代行サービスとしての金額+(妻の機会損失 or 妻の年収))×2
の場合、金銭面的に許されるとしましょう。
夫が家事をしない=妻の仕事分も稼いでくる、ことになりますので、×2で計算します。
専業主婦の場合
機会損失+家事代行の金額になります。
機会損失が20万×12ヶ月=240万円(派遣社員の場合)で、家事代行の金額は25万×12ヶ月=300万円。
つまり、300万円分の働きをしているが、240万円の機会を損失していることになります。
お子さんのいる家庭の場合、家事・育児代行の金額は(25万+20万)×12ヶ月=660万円。
ゾッとしますね。世界で最もブラックな職業は「専業主婦」かもしれません。
よって、夫が家事をしなくても許される年収は、
子どものいない家庭:(300万円+240万円)×2=1080万円。
子どものいる家庭:(660万円+240万円)×2=1800万円。
共働き家庭の場合
共働き家庭の場合、機会損失ではなく妻の年収が加算されます。
先に算出した機会損失は派遣社員としての機会損失でした。
正社員の場合、賞与分が加算されますので、専業主婦の場合で算出した金額+100万円ほどでしょう。
よって、夫が家事をしなくても許される年収は、
子どものいない家庭:(300万円+240~340万円)×2=1080~1280万円。
子どものいる家庭:(660万円+240~340万円)×2=1800~2000万円。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
これが、金銭的に家事をしなくても許される夫の年収です。
世の奥さま方、家事・育児をしない夫への説得材料に是非お使い下さい。
世の旦那さま方、ほとんどの方が到達できない年収ですので、奥様から言われる前に行動してみては?
今回の記事を書いて明らかになったことは、
金銭的に考えても、夫は家事、育児をすべき。
ということです。
できることなら、本記事が日本中で知れ渡ることを祈っております。
いち早く見つけた方は、時代遅れの風習から脱却する先駆者になるチャンスです。
また、非常に多くの家事代行サービスがリリースされています。
金銭面だけでなく、心身のリラックスのためにも利用してみる価値はありますね。
いろいろな代行業者がいるので、どこかで比較記事を書ければと思います。
本記事の計算金額は、おおよその平均値から算出しています。
ご自身のご家庭に合った金額を算出されたい場合は、今回の記事の考え方を使って計算してください。
問い合わせフォームからご連絡いただいてもOKです。
最後に本記事の重要事項のまとめです。